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マングローブ林でみられる魚の仲間について

ツムギハゼ
泥砂とそっくりな体色で、隠れ身の術!
ツムギハゼ
ツムギハゼ

マングローブ域や河口の砂泥地に生活していて、潮が引いたあとの水たまりなどでよく見られます。カニやエビの子供や落ちてきた昆虫などを捕まえて食べています。体に紬(つむぎ)のようなブチ模様があるのが特徴で名前の由来になっています。体の色は底の泥や砂とそっくりです。 ハゼの仲間は世界中にたくさんの種類がいてそのほとんどが無毒ですが、このツムギハゼにはフグと同じ「テトロドトキシン」という猛毒があって、食べるととても危険です。昔、沖縄の西表島ではこの毒を使って水田を荒らすネズミを退治していたそうです。ツムギハゼを田んぼに泳がせておくと、ネズミがそれを食べて死んでしまうのです。 目立たない体の色や、毒で身を守る、かしこいハゼですね。

ミナミトビハゼ
ぴょんぴょん飛び跳ねるのが上手
ミナミトビハゼ
ミナミトビハゼ

マングローブ域の干潟などでよく見られます。魚類の1種ですが、陸上で生活できるように、体のいろいろなところがほかの魚たちとはちがっています。 潮が引いている時にはマングローブの根元や水辺で元気に動きまわり、小さなエビやカニやゴカイを捕まえて食べています。 魚の仲間なのに、水の中にいるのが苦手です。逃げる時も水の上をピョンピョン飛びはねて、長いあいだ水の中に潜ることはありません。 潮が満ちている時にはマングローブの根や枝の上にとまっていることもあります。